損害保険募集人一般試験 基礎単位の合格率・難易度・受験者数
損害保険募集人一般試験(損保一般試験)の基礎単位は、日本損害保険協会が実施する、損害保険を販売するすべての募集人の入口となる試験です。基礎単位に合格しなければ代理店登録・募集人届出ができず、資格は単位ごとに5年の更新制。全国のCBT会場で月曜〜土曜に通年受験でき、合格基準は100点満点中70点以上の絶対評価です。合格率・受験者数は公表されていません。2025年7月試験からは出題形式が4形式に拡充され、事前学習の重要性が増しています。
損害保険募集人一般試験 基礎単位とは
損保一般試験は、募集人が契約者に保険商品の重要事項等を正しく説明するための知識を業界共通の内容で教育する制度で、損害保険の基礎や募集コンプライアンスに関する「基礎単位」と、自動車保険・火災保険・傷害疾病保険に関する各「商品単位」の計4単位で構成されます。新たに募集人になる人は基礎単位の合格が代理店登録・募集人届出の前提となり、商品説明や契約締結を行うには取扱種目に応じた商品単位の合格も必要です。
日本損害保険協会は、本試験の受験者数・合格者数・合格率を回別・年度別とも公表していません(合否は受験者本人が試験申込サイトで確認する方式)。規模の手がかりとしては、試験運営を受託するプロメトリックが現行制度の開始時に公表した「2011年10月の開始から1か月で3.7万試験以上を実施し、年内に約10万試験を予定」という実績があり、損害保険業界の募集人が継続的に受験する大規模試験であることがうかがえます。
資格の有効期限は単位ごとに5年で、有効期限までに更新試験に合格しないと、期限の翌日から保険募集(未更新の商品単位に係る商品説明等)ができなくなります。試験は全国のCBT会場で通年実施されるほか、2020年7月からは資格更新者専用に自宅・職場で受験できるオンライン試験が導入され、期限を定めず継続実施されています。教育テキストは2024年からデジタル化され、スマートフォンでも学習できます。
試験概要と日程
| 実施団体 | 一般社団法人日本損害保険協会(運営: プロメトリック株式会社(CBT試験の運営受託)) |
|---|---|
| 試験科目 | 損害保険の基礎知識、保険募集の基本ルール、保険募集の基本と心構え・周辺知識 |
| 合格基準 | 100点満点中70点以上(解答数50問・各2点・試験時間40分) |
| 試験形式 | CBT(コンピュータ試験)。2025年7月試験からは、一つの問題文の正誤を解答する形式に加え、二つの問題文の正誤の組合せ選択・空欄補充の組合せ選択・三つの問題文から正誤を一つ選ぶ形式の計4形式で出題。資格更新者は自宅・職場で受験できるオンライン試験も選択可 |
| 実施回数 | 通年(月曜〜土曜。祝日・年末年始休業期間を除く) |
| 今後の日程 | 試験日 | 申込期間 |
|---|---|---|
| CBT試験(通年実施) | 月曜〜土曜の希望日(祝日・年末年始休業を除く) | 受験希望日の90日前から随時 |
| オンライン試験(資格更新者専用) | 通年(自宅・職場等のパソコンで受験) | 随時受付 |
申込はインターネットの「募集人・資格情報システム」から(所属保険会社の承認が必要)。合否は試験日から3営業日後の翌日午前8時以降に試験申込サイトで確認できます。受験の際は必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
出題範囲と傾向
出題は公式の教育テキスト(基礎単位)に準拠します。テキストは「損害保険の基礎知識」(リスクと保険、保険の仕組み、損害保険商品の種類)、「保険募集の基本ルール」(コンプライアンス、保険業法、個人情報保護などの関連法令)、「保険募集の基本と心構え」(契約引受け、保険料管理、事故・苦情対応)、「損害保険の周辺知識」(損害賠償、社会保険、税務など)の4編構成で、保険の仕組みと募集ルールの2本柱が中心です。
出題形式は長らく「一つの問題文の正誤を解答する」1形式のみでしたが、2025年7月試験から、二つの問題文の正誤の組合せを選ぶ形式、空欄補充の組合せを選ぶ形式、三つの問題文から正誤のものを一つ選ぶ形式が加わり計4形式になりました。単純な○×の暗記では失点しやすくなっており、協会も「十分な事前学習」を受験者に呼びかけています。
学習リソースは公式がそろっています。教育テキストは2024年にデジタル化され、PC・タブレット・スマートフォンで閲覧できます。あわせて試験運営元プロメトリックの学習サイトで練習問題に取り組めるため、テキスト通読→演習の流れがそのまま試験対策になります。
難易度と勉強時間
合格率は非公表ですが、合格基準は100点満点中70点以上の絶対評価で、他の受験者との競争はありません。業界共通の教育制度として「テキストに沿って学習すれば合格できる」設計の試験です。ただし保険業法や募集コンプライアンスなどの法令分野は初学者には馴染みが薄く、無対策で受かる試験ではありません。
勉強時間の目安は5〜15時間程度(編集部目安)です。保険会社や代理店の研修と並行して1〜2週間で仕上げるのが一般的なペースです。2025年7月の出題形式拡充により、正誤パターンの丸暗記が通用しにくくなったため、テキストを一読して全体像をつかんでから、学習サイトの演習問題で知識を定着させる進め方をおすすめします。
キャリアでの活かし方
基礎単位は、損害保険を販売するすべての人に必須の実務資格です。保険代理店や保険ショップはもちろん、自動車ディーラー、不動産会社、銀行の窓口販売など損害保険を扱う職場では、入社・配属直後に基礎単位を取得させるのが通例です。転職時も、基礎単位と商品単位3つ(自動車・火災・傷害疾病)がそろっていれば、入社後すぐに募集人届出ができる即戦力の証明になります。
上位資格には損害保険大学課程があり、法律・税務の専門知識を学ぶ「専門コース」の修了者は「損害保険プランナー」、さらにコンサルティング力を磨く「コンサルティングコース」の修了者は「損害保険トータルプランナー」を名乗れます。生命保険も扱う代理店では、生命保険の一般課程試験とセットで取得するのが定番です。
試験制度の主な変遷
現行の損保一般試験がスタート(CBT化・通年実施)
紙と鉛筆の試験に代わり、コンピュータで受験するCBT方式の損保一般試験が2011年10月に開始。全国の試験会場で月曜〜土曜に年間を通じて受験できる体制になった。運営受託のプロメトリックによると、開始から1か月で3.7万試験以上を実施。
資格更新者向けオンライン試験を導入
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、資格の更新期限を迎える募集人を対象に、自宅や職場で受験できるオンライン試験を2020年7月15日から実施(新規取得者は対象外)。
オンライン試験の継続実施が決定
当初は期間限定の予定だった更新対象者向けオンライン試験について、期限を設けず継続実施することを決定。更新者はCBT会場とオンラインを選べる体制が定着した。
教育テキストをデジタル化
基礎単位の教育テキストを2024年7月にデジタル化(商品単位は同年12月)。2025年4月版からは紙冊子の配付を終了し、PC・タブレット・スマートフォンで閲覧する方式に移行した。
基礎単位の出題形式を4形式に拡充
従来の「一つの問題文の正誤を解答する形式」に加え、二つの問題文の正誤の組合せ選択・空欄補充の組合せ選択・三つの問題文から正誤のものを一つ選ぶ形式を追加。解答数50問・試験時間40分・配点各2点・合格基準70点は変更なし(商品単位は対象外)。
よくある質問
- 損保一般試験(基礎単位)の合格率はどのくらいですか?
- 日本損害保険協会は合格率・受験者数を公表していません。合格基準は100点満点中70点以上の絶対評価で、教育テキストに沿って学習すれば十分合格できる試験とされていますが、2025年7月試験から出題形式が4形式に拡充され、協会も十分な事前学習を呼びかけています。
- 誰でも受験できますか?
- 受験できるのは、これから代理店登録または募集人届出をする方と、既に届出済みで所属の損害保険会社が受験申込みを認めた方です。一般の方が自己啓発で自由に申し込む試験ではなく、保険会社・代理店経由で受験するのが基本です。
- 試験はいつ・どこで受けられますか?
- 全国のCBT会場で月曜〜土曜(祝日・年末年始休業を除く)に通年実施されています。申込は受験希望日の90日前から「募集人・資格情報システム」で受け付けています。合否は試験日から3営業日後の翌日午前8時以降にWebで確認できます。
- 資格に有効期限はありますか?
- 単位ごとに5年の更新制です。有効期限までに基礎単位を更新しないと、期限の翌日から保険募集そのものができなくなります。商品単位も同様に、未更新の単位に係る保険商品の説明・契約締結等ができなくなります。
- 自宅で受けられるオンライン試験とは何ですか?
- 資格の更新期限を迎える募集人だけが対象の受験方式です。2020年7月に新型コロナウイルス対応として導入され、現在は期限を定めず継続実施されています。新規に資格を取得する場合はCBT会場での受験が必要です。
- 2025年7月から試験はどう変わりましたか?
- 基礎単位の出題形式が、従来の「一つの問題文の正誤を解答する」1形式から、二つの問題文の正誤の組合せ選択・空欄補充の組合せ選択・三つの問題文からの正誤選択を含む4形式に拡充されました。解答数50問・試験時間40分・合格基準70点に変更はなく、商品単位も対象外です。形式の多様化により、丸暗記ではなく理解を問う出題に近づいています。
出典
- 損保一般試験(試験概要・受験手数料・申込方法)
- 【お知らせ】損保一般試験(基礎単位)の出題形式の変更について(2025年7月試験より)
- 【重要】損保一般試験 更新対象者向けオンライン試験の実施について(その2)
- 【重要】損保一般試験 更新対象者向けのオンライン試験の継続実施について
- よくあるご質問 2-9. 合格発表・合格証
- 試験・研修(損害保険代理店・損害保険大学課程)
- 2024年度事業報告書(PDF)
- 損害保険募集人一般試験 教育テキスト(基礎単位)2025年版
- 「損保一般試験」(募集人試験)の教育テキストをデジタル化(2024年5月28日プレスリリース・@Press掲載)
- 日本損害保険協会 代理店試験(損保一般試験とは)
- プロメトリック、日本損害保険協会が実施する損保一般試験をコンピュータ試験で実施(2011年11月29日ニュースリリース・日本の人事部プロネット掲載)
本ページは公開・更新日時点の公開情報をもとに作成しています。試験日程・受験手数料・出題形式などは変更される場合があるため、受験・申込にあたっては必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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